徐脈性不整脈

【ここで学べること】
・SSS
・AVblock
・brady-tachy syndrome
・ペースメーカの適応

徐脈性不整脈とは】
心拍数が通常よりも遅くなる不整脈のことです。
通常、心拍数が60回/分未満の場合に徐脈と診断されます。
徐脈性不整脈は、心臓の異常な電気的な活動や、心臓の洞結節や房室結節の異常によって引き起こされることがあります。
症状には、めまい、意識の混濁、疲労感、息切れなどがあります。
治療法には、薬物療法、ペースメーカー植え込み手術などがあります。

徐脈性不整脈とは?

心拍数が50bpm以下のことを徐脈(brady)と言います。

その前に正常洞調律を確認しましょう。

正常洞調律

正常洞調律とは・・・?
PP(RR)間隔:規則的
心拍数:50-100/分
PQ間隔:120-200ms
P波間隔:60-100ms
QRS波間隔:120-200ms

CEさん
CEさん

不整脈や心電図を読み解くのに必要になるので覚えておきましょう!

徐脈の種類

徐脈性不整脈は心拍数が減少する疾患です。

それにより十分な血液を送ることができなくなり動悸や目まい、失神の症状がでます。

主に洞不全症候群房室ブロック心房細動心房粗動があります。

洞不全症候群(SSS:Sick Sinus Syndrome)
・洞性徐脈(sinus brady)
・洞停止(sinus arrest)
・洞房ブロック(S-A block)
・徐脈頻脈症候群(brady-tachy syndrome)
房室ブロック(AVB:AV block)
・Ⅰ度房室ブロック(Ⅰ° AVblock)
・Ⅱ度房室ブロック(Ⅱ° AVblock)
    MobitzⅠ型(Wenckebach型)
    MobitzⅡ型(2:1block/3:1block)
・Ⅲ度房室ブロック(CAVB:complete AV block)
徐脈性心房細動(Af blady)
心房粗動(AFL)

全ての徐脈がペースメーカの適応とはなりません。

CEさん
CEさん

【注意!!】
Ⅰ度房室ブロックやWenckebach型でも自覚症状があれば適応になる場合があります!

洞不全症候群(SSS)
  • 洞性徐脈(sinus brady)
    洞結節からの刺激が50/分以下になってしまう。
  • 洞停止(sinus arrest)
    一時的に洞結節からの電気刺激が出なくなり心電図上では数秒のポーズ(pause)が見られる。
  • 洞房ブロック(S-A block)
    洞結節は電気刺激を出すが、心房に伝わらない。
  • 徐脈頻脈症候群(brady-tachy syndrome)
    徐脈と頻脈を繰り返してしまう。
房室ブロック(AV block)
  • Ⅰ度房室ブロック(Ⅰ° AV block)
    PQ間隔が200ms以上延長している。

  • Wenckebach型
    PQ間隔が徐々に延長していきQRS波がなくなる。再度、正常のPQ間隔に戻り延長していきを繰り返す。

  • MobitzⅡ型
    P波とQRS波の関係が2回に1回3回に1回になる。

  • Ⅲ度房室ブロック(Ⅲ° AV block)
    洞結節からの電気刺激が心室に伝わらずに房室結節で止まってしまう。
    心室は自動能(“junction rhythm”)により拍動し正常の波形と違う波形が出現する。
心房細動(Af)、心房粗動(AFL)
  • 心房細動(Af)
    心房内のいたるところから刺激が出ている状態(心房心拍数300/分以上)。
    RR間隔は不規則

  • 心房粗動(AFL)
    ノコギリ上(F波)の規則的な心房波が出現(心房心拍数250/分)。
    RR間隔は規則的(F波に対して2:1や4:1で出現)。

まとめ

徐脈性不整脈の種類
洞不全症候群(SSS)
房室ブロック(AV block)
徐脈頻脈症候群(brady-tachy brady)

ペースメーカの非適応
Ⅰ度房室ブロック
Wenckebach型
※ただし、患者さんの自覚症状による

CEさん
CEさん

徐脈性不整脈の不整脈だけでたくさん出てきましたね!
座学ではペースメーカ適応外でも臨床では違うこともあるので注意です!

コメント

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